施設園芸の光環境制御において、長年400〜700nmが光合成有効放射(PAR)の絶対的な境界とされてきました。しかし、オランダ・ワーゲニンゲン大学(WUR)の最新研究により、遠赤色光(Far-Red、730nm)を短波長光と同時に照射することで、エマーソン増大効果(Emerson Effect)が発現し、光合成速度が+12%〜+18%向上することが実証されました。
1. 光化学系I・IIの協調と電子伝達の最適化
光合成の電子伝達系は直列に配置された2つの反応中心によって駆動されます:
- 光化学系II(PSII / P680): 主に深赤色光(660nm)および青色光(450nm)によって励起。
- 光化学系I(PSI / P700): 低エネルギーの遠赤色光(730nm)を効率的に吸収。
660nm単色光のみで補光を行うと、PSIIが過剰励起される一方でPSIが電子伝達のボトルネックとなります。ここに10〜15%の遠赤色光(730nm)を加えることで、リニアな電子伝達(LEF)が達成され、光合成効率が最大化されます。
2. インタラクティブDLI&スペクトル計算ツール
作物品種ごとの目標DLI(日射積算光量)およびエマーソン増大効果を算出できるWebツールをご活用ください: